「細川忠興」戦国武将HEROES

部下は将棋の駒と思え

将棋の駒の働きはそれぞれ異なる。飛車は補佐役、角は重役、金銀は中間管理職、桂馬や香車は現場主任。しかし、いちばん大事にしなければいけないのは歩であり、歩をおろそかにすると王が窮地に陥ってしまう。

熊本藩細川家初代城主。丹後宮津城主、豊前小倉城主を経て、熊本藩城主となる。忠興公は足利氏の支流である細川家であり、父は幕臣の細川藤孝。妻は明智光秀の娘である細川ガラシャであることは有名である。
足利義昭、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に仕え細川家の近世大名としての地盤を固めた。戦国生き馬の目を抜く時代の中、どうして時の有力者を選出しまたそれに上手く仕えて行く事ができたのか…。それは忠興公の武将・大名としての資質もさることながら、芸能活動が成功の素になっていたのではないだろうか。茶の道では利休七哲の一人であったりと、父、幽斎と同じく教養人・茶人としても名が高い。この芸能を通じての情報収集が時代の流れを読み取り、選択を誤らせなかった要因ともいえる。忠興公は教養や芸能のみならず戦場での活躍も目覚ましかったのは言うまでもない。